午後のダイビングも終わり、陽ざしも穏やかになった頃、
プカプカと波に体をあずけて浮かんでみるのがいい。

今回は、ヴァンウィンクルの17年もの。
グラスの琥珀を陽にかざし、味と香りをちびりちびり。
純度の高い熱が頭の中を空白にしていく。

ダイブの余韻をサカナにして、
何も考えないし何者でもない、
そんなただ呼吸するだけの存在になって。

知人達は本を読んだり写真を撮ったりと、
皆思い思いに過ごしている。
束縛のない、居心地のいいポジション。

手で波の波紋をなめらかにしてやると、
下のサンゴとスズメダイが透けて見える。
白と黒のストライプが、シュールに浮かび上がる瞬間だ。

何も手を入れない、あるがままのアート。豊潤な無為の時間。
やがて素敵な夕暮れがやってくる。

-----インド洋のとある島のビーチにて